ベルグ暦426年
一人の青年が家の中へ駆け込んできた。
「師匠〜!任務終わったんで稽古付けてくれませんかぁ?」
すると家の中にひっそりと腰を下ろしていた老人が青年を見て、
『そう騒ぐではない、毎日稽古はつけてやっとるじゃろうが。』
いつものように何気ない会話が山奥に響く。

ここは山奥の人気のないところにある、
スカードとリヴァルドの家である。
物語はこんなところから始まるのである...

「今日は何をすればいいんですかね?」
『うむ、まずはお使いに行ってきてくれないか?食料が大分切れてきたのでな。』
この山奥からお使いに行く、ということは半日を費やすということと同じことなのだ。
「またですか?どうせ、途中にいる敵も雑魚ばっかりじゃないですか。」
更にこの山奥ではモンスターが出るものの、大人の男が一人でも楽に倒せるほど弱い。
スカードの場合厳しい修行をしているのでその程度の敵はもちろん弱く感じるわけだ。
『いいか?私はお使いにいけ、と言ったんだ。
 途中の敵と戦わせる為に行かせるんじゃないぞ。』
リヴァルドは確認をとるように言った。
「はいはい、了解しましたよ・・・。」
青年は已む無く承知して準備を始めたのであった...
<世界観>
舞台はベルガー共和国の田舎でその周囲一帯はダーウィン盗賊団の縄張り。
そんな山奥に住む、国の13騎士だった老人と、若くして孤児となった青年の話。
<キャラクター>
「スカード」(18)・・・リヴァルドに拾われ弟子となった青年。
実力はあるが実戦経験があまりない。
普段から明るく、信念を曲げない青年。
しかし彼は過去に自分の住んでいた村を盗賊団ダーウィンに襲われてしまっている。
『リヴァルド』(61)・・・元ベルガー13騎士の一人で、スカードの師匠。
隠居してからはスカードに稽古をつける日々を送っている。
スカードのつらい過去を唯一知っている人物。